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シリーズ「女性活躍」
~女性が活躍する構成員会社の紹介~
シリーズ「女性活躍」
~女性が活躍する
構成員会社の紹介~

事例に学ぶ➃高喜鉄工(新潟)
2021年7月19日号17面

事例に学ぶ➃
高喜鉄工
(新潟)
2021年7月19日号17面

フレックスタイム制を活用
子連れ出社容認し、社内で子育て

 女性が多く活躍している企業はどのような取り組みに力を入れているのか。女性社員が長く働き続けるには何が必要なのか。

 シリーズ「女性活躍」事例に学ぶ第4回は、現社長が女性で子育てと仕事を両立させた経験があるMグレードファブの高喜鉄工(新潟県北蒲原郡聖籠町東港3ー872ー15、北村智子社長)の取り組みを紹介する。

フレックスタイム制を活用
子連れ出社容認し、社内で子育て

 女性が多く活躍している企業はどのような取り組みに力を入れているのか。女性社員が長く働き続けるには何が必要なのか。

 シリーズ「女性活躍」事例に学ぶ第4回は、現社長が女性で子育てと仕事を両立させた経験があるMグレードファブの高喜鉄工(新潟県北蒲原郡聖籠町東港3ー872ー15、北村智子社長)の取り組みを紹介する。

前列左から長嶋さん、近藤さん、嶋田さん。後列左から大貫さん、熊倉さん、橋本さん、北村社長

 高喜鉄工は1966年に現社長の母・高地照子会長が創業した会社で、建築鉄骨製作をはじめ、鉄道車両の部品製作も手掛ける。現在、社員29人中女性が12人と4割強を占めている。内訳は事務職4人、工務部3人、検査班2人、組立班1人、鉄道車両部品製作2人。

 同社の女性社員が長く働き続けることができるのは、高地会長の『能力に男女差はない。会社のみんなで子どもたちを育てよう』という考え方が根底に流れている。北村社長=写真後列右=自身が子育て中には子連れ出社していたこともあり、女性社員の子連れ出社を認め、当時は社内に授乳室やベビーベッドまで設置。その後、仕事をシェアする体制を構築、フレックスタイム制を導入して子育て中の女性社員が働きやすい環境を整備した。その結果、産休補助で勤務していた派遣社員までが入社するなど、女性の入社希望者が増えていく流れになった。逆に男性社員の子育てに対してもフレックスタイム勤務を導入。自然とワークライフバランスを実現する会社となった。

 89年に現在の聖籠町東港への移転を機に、男女問わず本格的に新卒者の募集を開始し、3人の高卒が入社。そのうちの女性1人、熊倉礼子工務部部長(89年4月入社)=写真後列左から2人目=は「鉄骨には興味があったが、新社屋の電話番になろうという軽い気持ちで入社した」という。入社当時は現寸、床書き、ケガキ、板処理など、製作全般の業務に従事。その後、CADも取り扱い、さらに案件受注後、窓口として現場と事前準備から追加変更の交渉、鉄骨工程表作成、材料手配、図面作成から現寸・書類・予算管理までを行う工務部を担当。同部は熊倉部長、長嶋恵子さん(07年10月入社=写真前列左=)、大貫和恵さん(07年11月入社)=写真後列左=の3人と、書類担当および補佐として橋本靖子さん(15年1月入社)=写真後列左から3人目=で業務を担っており、子育て時期には・あうんの呼吸・で業務をシェアし、円滑に遂行できたという。

 検査班の嶋田春美さん(93年4月入社)=写真前列右=は「兄が入社している上に、求人票のメジャーリスト募集に惹かれた」。嶋田さんも現寸を14~15年まで担当した。その後、製品組立を経て、検査を担当し、建築鉄骨製品検査技術者や鉄骨製作管理技術者の資格を取得。現在は製品検査管理技術者として第一線で活躍するとともに、後進の育成にも力を入れている。同じく検査班の近藤真理さん(21年1月入社)=写真前列中央=は、仕事に必要な資格を積極的に取得させる会社の方針に魅力を感じて入社。嶋田さんから図面の見方や寸法検査などの基本を習得し、超音波担当の社員のもとで一緒に作業しながら、超音波検査関連の資格取得を目指して勉強中だ。

  同社のこの姿勢は創業当時の『仕事に男女差はない』という考えからくるもので、今では毎月1回の勉強会や年数回の親睦会係主催のお楽しみ会を開催するなど、社内の雰囲気はこれがファブかと思うくらいアットホームで、皆で助け合う『チームタカキ』ともいえる会社である。