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シリーズ「女性活躍」
~女性が活躍する構成員会社の紹介~
シリーズ「女性活躍」
~女性が活躍する
構成員会社の紹介~

事例に学ぶ➇ミツヒデ(新潟)
2022年2月7日号14面

事例に学ぶ➇
ミツヒデ(新潟)
2022年2月7日号14面

女性社員の要望へ速やかに対処
制度未整備も『暗黙の了解』で

 女性が多く活躍している企業はどのような取り組みに力を入れているのか。女性社員が長く働き続けるには何が必要なのか。
シリーズ「女性活躍」事例に学ぶ第8回は、業容拡大に伴い約5年前から新卒者を含めた女性社員の積極採用を開始し、ハード・ソフト面で未整備な部分を女性社員の声を聞き入れながら働きやすい就業環境を整備しているMグレードファブのミツヒデ(新潟県五泉市青橋甲548、駒形孝社長)の取り組みを紹介する。

女性社員の要望へ速やかに対処
制度未整備も『暗黙の了解』で

 女性が多く活躍している企業はどのような取り組みに力を入れているのか。女性社員が長く働き続けるには何が必要なのか。
シリーズ「女性活躍」事例に学ぶ第8回は、業容拡大に伴い約5年前から新卒者を含めた女性社員の積極採用を開始し、ハード・ソフト面で未整備な部分を女性社員の声を聞き入れながら働きやすい就業環境を整備しているMグレードファブのミツヒデ(新潟県五泉市青橋甲548、駒形孝社長)の取り組みを紹介する。

 同社は1935年創業。88年法人に改組、91年に社名をミツヒデに変更した。現在、本社第1・2・3工場の3工場体制で、建築鉄骨および建築金物の製作一筋に業務を展開している。
 社員は51人(役員含む)で、うち女性10人が在籍。所属は総務部3人、営業部3人、工務部4人となっている。
 同社は業容拡大に伴い、本社第2工場の取得後から第3工場完成まで、溶接ロボットや天井クレーンなどに設備投資するとともに、約5年前から新卒者を含めて女性社員などの積極的な人材確保を開始した。その理由を「仕事量が増え、営業、検査、安全など全ての分野で人員不足となった。さらに組織を再編して業務内容を明確化したことで、各部署に事務的な社員も必要となった。地元在住者を中心に中途採用を実施した」(駒形社長)。

駒形社長

駒形社長

 同社は1935年創業。88年法人に改組、91年に社名をミツヒデに変更した。現在、本社第1・2・3工場の3工場体制で、建築鉄骨および建築金物の製作一筋に業務を展開している。
 社員は51人(役員含む)で、うち女性10人が在籍。所属は総務部3人、営業部3人、工務部4人となっている。
 同社は業容拡大に伴い、本社第2工場の取得後から第3工場完成まで、溶接ロボットや天井クレーンなどに設備投資するとともに、約5年前から新卒者を含めて女性社員などの積極的な人材確保を開始した。その理由を「仕事量が増え、営業、検査、安全など全ての分野で人員不足となった。さらに組織を再編して業務内容を明確化したことで、各部署に事務的な社員も必要となった。地元在住者を中心に中途採用を実施した」(駒形社長)。

駒形社長

駒形社長

mitsuhide3

本社内に設置された女性専用の休憩室

 新卒採用に際しては、地元高校への会社説明会や工場見学会の開催、各公共団体主催の就職説明会へ参加して活動した結果、地元高校から毎年定期的に2~3人を採用している。そのため地域経済への影響力が大きく、成長性が見込まれるとともに、地域経済の中心的な担い手となり、20年には「地域未来牽引企業」に選定された。


 女性社員を積極的に採用するにあたり、ハード面では本社、第1・2工場のトイレを男女別に改修。さらに女性社員用の休憩場所を設けた。「当初は社内初となる妊婦さんが体調不良時に休憩できるスペースを、という要望を受け、本社内に休憩室を設けた。現在では女性社員は誰でも体調不良時に使用できる」(同)。

 新卒採用に際しては、地元高校への会社説明会や工場見学会の開催、各公共団体主催の就職説明会へ参加して活動した結果、地元高校から毎年定期的に2~3人を採用している。そのため地域経済への影響力が大きく、成長性が見込まれるとともに、地域経済の中心的な担い手となり、20年には「地域未来牽引企業」に選定された。


 女性社員を積極的に採用するにあたり、ハード面では本社、第1・2工場のトイレを男女別に改修。さらに女性社員用の休憩場所を設けた。「当初は社内初となる妊婦さんが体調不良時に休憩できるスペースを、という要望を受け、本社内に休憩室を設けた。現在では女性社員は誰でも体調不良時に使用できる」(同)。
mitsuhide3

本社内に設置された女性専用の休憩室

 取材した女性社員ほぼ全員が口をそろえて「社長はじめ役員らが女性社員の要望へ積極的に耳を傾け、速やかに対応してくれる」と話す。
 工務部設計課の中野亮子さんは「社内は個人的な悩みから業務内容まで気軽に相談できる雰囲気になっている。役員などの上司が努めてそのような環境づくりに取り組んでいる」と語る。

mitsuhide2

「女性社員の要望へ積極的に耳を傾けてくれる」と口をそろえる皆さん

 取材した女性社員ほぼ全員が口をそろえて「社長はじめ役員らが女性社員の要望へ積極的に耳を傾け、速やかに対応してくれる」と話す。
 工務部設計課の中野亮子さんは「社内は個人的な悩みから業務内容まで気軽に相談できる雰囲気になっている。役員などの上司が努めてそのような環境づくりに取り組んでいる」と語る。

mitsuhide2

「女性社員の要望へ積極的に耳を傾けてくれる」と口をそろえる皆さん

 工務部本社第2・3工場の森山美里さんは、同社唯一の加工部門に所属している女性社員で、梁加工の工程を担当している。ものづくりに興味があり、新卒で入社。「先輩社員が仕事を優しく丁寧に教えてくれて働きやすい。資格取得も積極的に推進しており、すでに玉掛けやクレーン操作、溶接などを取得した。さらなる資格取得を目指したい」と意気込む。人材確保などを目的に制作した動画に出演しており、「女性でもできる仕事は沢山ある」という言葉は自らの感想。  同社ではフレックスタイムなどはまだ制度化されていない。これから検討するとしているが、社内全体で有給取得を勧めている。  工務部検査課の伊藤沙織さんや営業部の柳真央さんは、「子どもの急な発熱時には『暗黙の了解』として、社長自らが早退するよう後押しする。業務へのフォローも自然に行われている。育児への理解度が高く、安心して働くことができる」と話す。  同社では社長や役員などの上司が気軽に情報交換できる環境を作り出し、社員の要望に対して速やかに対処することにより、女性社員が活躍できる場を形成している。